認知症の親にGPSは必要?行方不明を経験して分かったことと、購入前に確認したい自治体の支援

親のこれから準備

認知症の親が一人で外に出ることが増えてくると、

「GPSを持たせた方がいいのでは」

と考える家族もいると思います。

私もそうでした。

母の認知症介護をしていたとき、最初はGPSをカバンに入れていました。

これなら、一人で外に出ても居場所を確認できる。

そう考えていたのですが、実際の介護は思った通りにはいきませんでした。

あるとき母は、GPSを入れたカバンを持たずに外出してしまったのです。

そこで気づきました。

GPSを用意するだけでは足りない。本人が持たずに出てしまえば、位置情報を確認できない。

その経験をきっかけに、わが家ではGPS付きの靴を使うようになりました。

そして後に母が実際に行方不明になったとき、そのGPSが役に立ちました。

カバンに入れたGPSでは役に立たないことがある

最初にGPSをカバンに入れたのは、外出するときにはカバンを持っていくだろうと思っていたからです。

でも、認知症になると、家族が想定した通りに行動するとは限りません。

カバンを持たずに外へ出てしまうこともあります。

どれほど性能のいいGPSでも、本人と一緒になければ居場所は分かりません。

そこで考えたのが、

「外出するときに自然に身につけるものにGPSを付けられないか」

ということでした。

わが家の場合、その答えが「靴」でした。

当時は自治体の制度を利用した記憶があり、GPSを装着できる靴を使うようになりました。

数年前のことなので、当時の制度内容や費用負担について曖昧な部分はあります。

ただ、現在あらためて調べてみると、認知症の人の行方不明対策として、GPS機器の貸与や購入費・利用費などを支援している自治体があります。

支援内容は自治体によって異なるため、自分で購入する前に確認しておくことが大切です。

GPS付きの靴が、実際の行方不明時に役立った

GPS付きの靴を用意して、それで終わったわけではありません。

その後、母が実際に行方不明になったことがあります。

親の居場所が分からない。

家族にとって、とても不安な状況です。

そのとき、靴に付けていたGPSが実際に役に立ちました。

もし以前のようにGPSをカバンに入れていただけなら、その日に母がカバンを持っていなければ位置を確認できませんでした。

この経験から感じたのは、GPSを選ぶときに大切なのは、性能や価格だけではないということです。

「親が外出するとき、そのGPSも本当に一緒に持って出るのか」

ここまで考えて選ぶ必要があります。

GPSを買う前に、自治体の制度を調べてほしい

GPSが必要だと思ったとき、Amazonや楽天市場などで商品を探す人も多いでしょう。

でも、その前に一度やってほしいことがあります。

親が住んでいる自治体に、GPSの助成・貸与などの制度がないか確認することです。

認知症の人の行方不明対策として、GPS端末の貸与や購入費・利用料などを支援する自治体があります。

一方で、全国一律の制度ではありません。

自治体によって、

  • GPS端末を貸与する
  • 購入費の一部を助成する
  • 初期費用を助成する
  • 月額利用料を助成する
  • GPSを装着する靴などを対象に含める

など、内容が異なります。

また、購入する前に申請が必要な自治体もあります。

そのため、

「必要だから、とりあえずGPSを買おう」

と先に購入してしまうより、

「親が住んでいる自治体には、認知症の行方不明対策として利用できる制度がありますか?」

と確認するのが先です。

自治体の制度はどうやって探す?

まずはインターネットで、

「○○市 認知症 GPS 助成」

「○○市 高齢者 GPS 貸与」

などと検索してみてください。

自治体によって制度名が違うため、「GPS」で見つからない場合は、

「○○市 認知症 行方不明 支援」

などでも探してみるとよいでしょう。

見つからない場合は、市区町村の高齢者福祉担当窓口や地域包括支援センターなどに相談する方法があります。

GPSだけでなく、行方不明になったときの早期発見につなげる地域の見守り制度などが用意されている場合もあります。

GPSを選ぶなら「どこに付けるか」まで考える

自治体の制度を確認したうえでGPSを選ぶ場合、わが家の経験から特に考えてほしいのが、

「どこにGPSを付けるか」

です。

カバンに入れる方法は簡単です。

ただ、本人がカバンを持たずに外出すれば、GPSも家に残ります。

靴なら外出時に履く可能性は高くなります。

一方で、いつも同じ靴を履くとは限りません。

GPSを選ぶ際には、

  • 普段から本人が身につけるものか
  • 本人が外したり置いたりしないか
  • 靴などに取り付けられるか
  • 複数の靴を使う場合はどうするか
  • 家族が位置情報を確認しやすいか
  • 充電や電池交換を管理できるか
  • 月額通信料などが必要か
  • 行方不明になったとき誰が確認して動くのか

といったところまで確認しておく必要があります。

GPSは「買ったから安心」ではありません。

その人の生活に合った使い方ができるかが大切です。

自治体の制度が使えない場合は、市販のGPSも選択肢

自治体に確認して利用できる制度がなかった場合や、制度で提供されるGPSが親の生活に合わない場合は、市販の商品を自分で用意する方法もあります。

私自身、カバンにGPSを入れてうまくいかなかった経験があるので、価格だけでなく、

「親が普段身につけるものに取り付けられるか」

を重視した方がいいと思います。

小型GPS、靴に取り付けられるもの、さまざまな見守り端末があります。

ただし、GPS機器には本体代だけで使えるものと、月額通信料などが必要なものがあります。

購入前に、

本体価格・月額料金・位置情報の確認方法・電池や充電・取り付け方法

まで確認してください。

市販のGPSを探す

自治体の制度を確認したうえで市販品も比較したい方は、楽天市場でもGPS・見守り関連商品を探せます。

▶ 楽天市場でGPS・見守り関連商品を探す

※購入前に、利用料金や通信環境、対応スマートフォン、取り付け方法などを必ず商品ページで確認してください。

GPSだけに頼らず、行方不明になる前に準備する

もう一つ、実際に母の行方不明を経験して感じたことがあります。

GPSは、とても役に立つ道具です。

でも、GPSだけですべてを解決しようとしない方がいいと思います。

自治体によっては、認知症の人が行方不明になった場合に備え、事前登録や地域での見守りにつなげる取り組みを行っています。

大切なのは、

「行方不明になったらどうするか」を、行方不明になる前に考えておくこと。

GPSも、その準備の一つです。

私なら今、この順番で確認します

母の介護を経験した今なら、私は次の順番で準備します。

  1. 親が住んでいる自治体や地域包括支援センターなどに相談する
  2. GPSの貸与・購入費・利用料などへの支援がないか確認する
  3. 行方不明に備えた地域の制度がないか確認する
  4. 親が普段どんなものを身につけて外出するか考える
  5. その生活に合ったGPSの持たせ方を考える
  6. 公的な制度で対応できなければ、市販GPSを比較する
  7. GPSだけでは足りない場合は、民間の見守りサービスも検討する

わが家では最初、GPSをカバンに入れていました。

でも、母はそのカバンを持たずに外出しました。

そこからGPS付きの靴を使うようになり、後に母が実際に行方不明になったとき、そのGPSが役に立ちました。

だから、同じような心配をしている家族に伝えたいのは、

「どのGPSを買うか」から始めないでほしい

ということです。

まず、親が普段どう行動するのか。

何なら自然に身につけてくれるのか。

そして、親が住んでいる自治体に利用できる制度がないか。

商品を買うのは、それを確認してからでも遅くありません。

離れて暮らす親の「普段の様子」も心配なら

GPSが役立つのは、主に外出時の位置確認です。

一方で、

「離れて暮らす親が普段ちゃんと生活できているか心配」

「毎日電話するほどではないけれど、何かあったときには気づきたい」

という心配もあります。

これはGPSとは少し違う問題です。

こうした場合には、自宅での生活を見守る民間サービスも選択肢になります。

例えば「MANOMA」には、離れて暮らす親の見守りに利用できるサービスがあります。

GPSと見守りサービスは、同じものではありません。

外出時の行方不明対策ならGPS。

自宅での日常生活の見守りなら見守りサービス。

何が心配なのかによって、使い分けることが大切です。

離れて暮らす親の見守りサービスを確認する

自治体の制度やGPSだけではなく、自宅での普段の様子も見守りたい場合は、民間サービスも比較してみてください。

▶ MANOMA「親の見守りセット」の詳細を見る

MANOMA(マノマ)「親の見守りセット」

※サービス内容・料金・提供条件は変更されることがあります。申込み前に公式サイトで最新情報をご確認ください。

まとめ|GPSを買う前に、まず確認してほしいこと

母の認知症介護では、最初にカバンへGPSを入れました。

しかし、母はそのカバンを持たずに外出しました。

そこでGPS付きの靴を使うようになり、実際に行方不明になったときにも役立ちました。

この経験から伝えたいのは、GPSのランキングや価格より先に、

「親は本当にそれを身につけて外出するのか」

を考えてほしいということです。

そしてもう一つ。

親が住んでいる自治体に、利用できる支援制度がないか確認してください。

公的な制度で解決できることは、まず公的な制度を利用する。

制度が使えない、あるいは制度だけでは足りない場合には、市販のGPSを比較する。

さらに、自宅での日常生活そのものが心配なら、民間の見守りサービスを検討する。

公的支援 → 市販GPS → 必要なら見守りサービス。

私は、この順番でいいと思っています。

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